こだわり

国産材について

日本の森林の4割はスギやヒノキの人工林です。柱や梁に使える樹齢50年以上の木が沢山ありますが、木材の自給率は27%に過ぎません。大手のハウスメーカーや企画化住宅のほとんどがホワイトウッドなどの輸入材を使っています。私は20年前に産直住宅をやっていた設計事務所に勤めていましたが、その時から国産材の需要拡大を唱えてきましたが、ようやく国の方針として自給率50%が打ち出されました。木を伐採して森林を若返させるとより多くのCO2を吸収するため地球環境にもよいことです。

日本で育った木は日本の気候風土に耐えてきた木なので耐久性が高く長持ちします。日本の木組の技術は自然の木の特性を活かして改良されてきたもので、私たちの世代で絶えさせてしまうのはもったいないことです。

→モクネットの歩み
http://www.mokunet.or.jp/615.html

→『新・木のデザイン図鑑』
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/76780781



職人について

日本が誇れるものはものづくりの技術と職人の文化です。

私は10年前に腕に覚えがある職人や伝統的構法で設計している建築士と共に、一般の方に伝統的構法木造の良さを知ってもらい、その職人につながるためのサイトを立ち上げました。

職人の高齢化とともに腕のある職人が減っていると言われますが、このサイトには技術を持っている大工・左官・建具などの職人が登録し、研鑽を重ねている仲間が沢山います。

全国どこでも技術をもった職人と連携できます。

→木の家ネット誕生物語
http://kino-ie.net/act_022.html

→職人がつくる木の家
http://kino-ie.net/



建物の寿命について

これまで建物の寿命は、日本は26年、米国は44年、英国は75年と言われてきました。この通説の真偽を早稲田大学の小松幸夫教授が検証しました。その結果、日本では建物の寿命は構造種別や耐久性によって決まるのではなく、建物の評価が低いこと、生活スタイルの変化への対応、税制や都市計画法・建築基準法などの要因で寿命が短くなっていることがわかりました。

私の古い建物の調査では、建物に対しての愛着も重要な要因であることを感じています。長期優良住宅は当初200年住宅と言われていましたが、長期優良住宅の仕様では100年も持ちません。いずれ証明されると思います。「本当に住みたい木の家」の仕様は3世代にわたって住み継げるように耐久性を考慮し、かつ建物に愛着を持てるような作り方をしています。

こちらをご参照ください。
http://www.mof.go.jp/national_property/councils/pre/shiryou/221021_05.pdf



伝統的構法について

伝統的構法は日本で1500年以上にわたって築き上げられてきた職人の技術です。今この技術に科学の目で見る検証が行われているところです。

弊社では通し梁(渡り腮)構法の木組みを採用しています。伝統的構法の技術は奥が深いので予算に合わせて構法と材料を選択します。

→「伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験」検討委員会
http://www.green-arch.or.jp/dentoh/

→木組・伝統構法・真壁「木の家ネット」
http://kino-ie.net/03.html



シックハウスについて

住宅や建材の工業化や化学物質の多様によってシックハウス症候群が問題になりました。そのために法律が整備されましたが、限られた種類の化学物質の規制に終わり、根本的な解決に至っていません。なるべく自然素材を使い、発生する化学物質に対しては植物エキス(イタドリ・カキ・ヨモギの抽出液)で安全に融和する処理を施します。

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