天然大理石と大理石風タイル、汚れに強いのはどっち?しょうゆ30分放置で実験

タイル・石材の実験

高級建材の代名詞といえば、大理石。

バブルの頃は、社長さんもお医者さんも、こぞって「総大理石張り」の豪邸を建てたそうです。

ところが今は技術が進んで、天然大理石そっくりのタイルが山ほどあります。

見た目では、正直ほとんど区別がつきません。

では汚れへの強さはどうか。

本物と「風」を並べて、いつものしょうゆで対決させました。

実験に使った材と条件

種類 入手
天然大理石(白) 本物の石 建材通販のサンプル材
天然石(グレーベージュ) 本物の石 同上
大理石風タイル 磁器質タイル 同上
天然石風タイル(グレー・グレーベージュ) 磁器質タイル 同上

しょうゆ・ケチャップを直径3cmほど垂らして30分放置、乾いた布で拭き取り。木材の記事と同じ条件です(オークの実験記事参照)。

天然大理石(白)に30分放置スタート
天然大理石(白)に30分放置スタート

しょうゆを30分放置した結果

天然大理石(白)の拭き取り後。汚れが落ちていない
天然大理石(白)の拭き取り後。汚れが落ちていない

まず本物の白い天然大理石。

汚れが落ちませんでした。

あの高級感の塊が、しょうゆに負けるんです。

石はツルツルに見えて実は多孔質(目に見えない小さな穴がある状態)で、そこに色素が入り込んだと考えられます。

グレー系の天然石は、同じ条件でもシミはそれほど目立ちませんでした。

天然石(グレーベージュ)の拭き取り後。目立つシミはない
天然石(グレーベージュ)の拭き取り後。目立つシミはない
大理石風タイルの拭き取り後。完全に無傷
大理石風タイルの拭き取り後。完全に無傷

そしてタイル勢。

大理石風も天然石風も、全員無傷。完勝です。

磁器質タイルは表面が焼き締まっていて水をほとんど吸わないので、順当な結果と言えます。

白い天然大理石は、汚れる可能性のある場所に使ってはいけない。今回の実験で一番はっきりした教訓です。

大理石はしょうゆより「酸」に弱い

もうひとつ、大理石には有名な弱点があります。

主成分が炭酸カルシウムなので、酸に触れると表面が溶けます

レモン汁、お酢、炭酸飲料。キッチンの日常にあるものばかりです。

生ゴミが数時間触れていただけでシミや変質の原因になるとも言われます。

鏡面仕上げの美しさは、それだけ繊細だということですね。

コップの輪ジミにも気をつける

しょうゆ・酸のほかに、大理石には身近な伏兵がいます。

冷たい飲み物のグラスの「汗」、つまり結露の水です。

カウンターや天板に大理石を使うと、コースターなしのグラス一杯で輪ジミ(ウォーターリング)ができることがあります。

大理石の家に遊びに行ったら、コースターを探すのがマナーだと覚えておいてください。

ちなみに同じ「高級な石」でも、御影石(みかげいし。花崗岩)は大理石より硬く、酸にも比較的強い石です。

キッチン天板に石を使いたい場合、大理石ではなく御影石が定番なのはこのためです。

それでも大理石を選ぶ理由

ここまで書いてなんですが、大理石のメリットは明快です。

本物であること。

気にする人にとっては、他のどんなデメリットより重い一点です。

世界には300種類以上の大理石があると言われ、産地ごとの表情も本物にしかない魅力です。

一方のタイルは、安い・強い・割れても部分補修しやすいの三拍子。

機能で選ぶならタイル、誇りで選ぶなら大理石、という住み分けだと思います。

タイルにも弱点はある

実験で完勝したタイルですが、公平のために弱点も書いておきます。

まず目地(タイルの継ぎ目)。

タイル自体は無敵でも、セメント系の目地は汚れが染みます

最近は汚れに強い目地材もあるので、施工時に指定するのがおすすめです。

次に、硬さと冷たさ。

落とした食器は割れますし、冬の素足にはこたえます。

床暖房との組み合わせで、冷たさの弱点はほぼ解消できます(タイルは蓄熱性が高く、床暖房と好相性です)。

手入れとメンテナンス

大理石は中性洗剤で優しく拭き上げるのが基本。

酸性・アルカリ性の洗剤は厳禁です。

水も最小限に。研磨剤入りスポンジも表面を曇らせるので避けてください。

どこに使うか

場所 天然大理石 タイル
玄関ホール ◎ 見せ場に最適 ○ 実用重視なら
リビングの一角 ○ アクセントに
キッチン床・天板 ✕ 実験結果が全て ◎ 現実解
洗面カウンター △ 輪ジミ・化粧品に注意
トイレの床 △ 尿は酸性 ◎ 掃除が楽

汚れ・酸・衝撃が飛び交うキッチンの床や天板には、実験結果からいえばタイル(または高機能な人工素材)が現実解です。

大理石を使うなら、玄関ホールや洗面カウンターなど「汚れる機会の少ない見せ場」に。

キッチンの床材選びはタイルとフローリングの比較記事で深掘りしています。木の床の実験はオークからどうぞ。

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