無垢フローリングの相談で、最後まで残る二択があります。
オークか、檜か。
洋の広葉樹代表と、和の針葉樹代表。
どちらも当サイトで同じ条件の実験を済ませているので、結果を突き合わせて決着をつけます。
実験結果の比較
| 実験 | オーク | 檜 |
|---|---|---|
| しょうゆ30分(無塗装) | ✕ くっきり残る | ✕ はっきり残る(染みるのが速い) |
| ケチャップ30分(無塗装) | △ うっすら | △ しょうゆよりは軽傷 |
| ドライバー落下 | △ うっすら凹み | △ 多少の凹み(意外に健闘) |
シミについては、無塗装なら両者とも撃沈。ここに差はありません。
傷は、硬いオークがやや有利。ただ檜も「柔らかいのにボロボロにはならない」健闘ぶりで、体感差は思ったより小さいです。
実験では測れない部分の違い
となると、決め手は実験の外にあります。
| 項目 | オーク | 檜 |
|---|---|---|
| 香り | 控えめ | ★ 檜の圧勝。あの旅館の香り |
| 手触り | 硬質でしっかり | 柔らかくあたたかい |
| 見た目 | 導管のはっきりした木目。家具と合わせやすい | おだやかで上品。和にも洋にも |
| 硬さ・耐久 | ★ 広葉樹の硬さ | 柔らかい(凹みは味と考える) |
| 価格 | 高め | 節の量次第でピンキリ。無節は超高級 |
オークの木目は主張がある分、北欧家具ともヴィンテージ家具とも噛み合います。
檜は素足の気持ちよさと香りが飛び抜けていて、「床というより住環境」を買う感覚に近いです。
経年変化はどちらも「良くなる」
新品時の比較だけでなく、10年後の姿も考えてみます。
オークは、ゆっくり飴色に深まっていきます。
使い込まれたオークの床は、ヴィンテージ家具のような貫禄が出ます。
檜は、白木の初々しさから、つやのある淡い飴色へ。
古い旅館や寺社の床を思い浮かべると、行き先のイメージがつきます。
どちらも「劣化」ではなく「熟成」の方向に変わるのが、無垢材の良いところです。
ビニール系の床材が10年でくたびれるのとは、時間の流れ方が違います。
子供がいる家ならどっちか
食べこぼしゾーン(ダイニング・リビング)に無塗装で挑むのは、どちらの木でも無謀です。
その前提で、おもちゃの落下や椅子の出し入れを考えると、硬さで受け止めるオーク(できればウレタン塗装か複合)に分があります。
犬や猫の爪にも同じ理屈が効きます。
寝室ならどっちか
飲食しない寝室は、無塗装の質感を一番安全に楽しめる部屋です。
ここは香りと柔らかさの檜を推します。
朝、素足で床に降りた瞬間の温かさは、硬いオークでは出せません。
リビングはオーク、寝室は檜。部屋ごとに張り分ければ、この二択はそもそも戦わせなくていいんです。
掃除と手入れの体感差
日々の掃除は、どちらも掃除機と乾拭きが基本で大差ありません。
差が出るのは「事故対応」です。
オーク(硬い)は凹みにくいぶん、いざ凹むと自然には戻りにくい。
檜(柔らかい)は凹みやすいぶん、浅い凹みなら水分で戻せる可能性があります(アイロン復活実験は檜の記事で予告済み。近々試します)。
性格の違いであって、優劣ではありません。
価格の考え方
どちらも安い買い物ではありませんが、値段の出方が違います。
オークは相場が比較的読みやすい。
檜は節の有無で天と地ほど変わるので、「節あり材を許容できるか」が予算の分かれ目になります。
節ありの檜は素朴でかわいいので、個人的には全然ありだと思っています。
最後にひとつ提案を。
迷っているなら、両方のサンプル材を取り寄せて、しょうゆを垂らしてみてください。
当サイトの実験は、誰でも台所で再現できます。
30分後に拭いた瞬間、カタログでは決められなかった答えが、たぶん出ています。
塗装の選び方は無塗装・オイル・ウレタンの比較記事へ。柔らかい木の暮らし心地はパインの実験記事も参考になります。


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